作品情報
作品名 | 鋼の錬金術師 |
作者 | 荒川弘 |
掲載誌 | 月刊少年ガンガン |
巻数 | 全27巻(完全版18巻) |
あらすじ
禁忌とされる人体錬成を行った二人の兄弟、エドワードとアルフォンス。
ガンガンオンライン より引用
絶望の淵に立たされながらも、全てを取り戻そうと決意した兄弟の旅が今、始まる──。
どんな作品?
銀の匙や百姓貴族や黄泉のツガイ、アルスラーン戦記の作画として知られる荒川弘先生の代表作。
ジャンルはダークファンタジー。
兄弟は錬金術が発達した世界で母に愛されながら育つ。
いなくなってしまった父の書斎においてある錬金術の書籍を理解し、実践、成功させる兄エドワード・エルリックと弟アルフォンス・エルリック。
この時期からその年齢では考えられないくらいの才能を知り、喜ぶ母とその母の姿に純粋に嬉しい兄弟。
しかし、兄弟は最愛の母トリシャを幼くして流行り病で亡くしてしまう。
母の墓前で兄エドワードは弟アルフォンスと二人だけの秘密をつくる。
それは死んだ母を元に戻すこと。
旅行者のイズミ・カーティスを師に錬金術の修行をつけてもらう兄弟。
母を取り戻すための理論も完成し、自宅で人体錬成を実行する。
しかし、不穏な雰囲気の中、兄の身体が分解されて弟も分解されていく。
結果、エドワードは左足を失い、アルフォンスは全身消えてなくなってしまう。
母も帰ってこず、弟まで失ってしまったエドワードは自分のせいでアルフォンス失ってしまったことの責任から再度人体錬成を行う。
近くにあった鎧にアルフォンスの魂を定着させ、今度は人体錬成に成功するが代価としてエドワードは右腕を失ってしまう…。
ダークファンタジーらしい物語
少年が旅をするというだけだと仲間が増える、強い装備が手に入る、修行で強くなるというようなどこからRPG的な要素も考えられます。
鋼の錬金術師におけるダークな面とはやはり主人公たちの目的を妨げようとする集団や大事な人たちがそれによって殺されてしまうといった死と隣り合わせなところでしょう。
「人体錬成」なんて作品を読んでなければ何もない所から適当な素材を用意して発動すればできてしまうイメージを持ってしまうかもしれません。
そもそも錬金術が「無から有を生み出すもの」という認識ですよね。
しかし、この作品における人体錬成とは人を構成している元素・分子から理解してその素材を兄弟は用意することで「ここまで細かく幼い二人が解明すること」の異常性も同時に見せつけられます。
しかし作品の説明にも書きましたが二人が錬成したものは失敗に終わります。
ただ、母親のあの笑顔をもう一度見たいという純粋な兄弟の願いは「母ではない何か」を生み出すという最悪な形で残るんです。
もしかしたら自分たちは母親の錬成に失敗し、最愛の母を2度も殺してしまったのではないかという苦悩
およそこの年齢では考えられない悲しみを背負うことになりながらも周囲の人たちに支えられながら目的を見出し旅するその決意。
先ほど書きましたが「無から有を生み出す」ならば、一度消滅して錬成されたことで魂だけの存在の弟は本当の弟なのか。身体を失くしてしまったことで夜眠れない弟は自分の存在が果たして本当にアルフォンス・エルリック本人なのかという葛藤に悩まされたりとこの存在ならではの悩みも作品の特徴になっています。
充実したメディアミックス化!
ちょっとおさらいしましょう。
※タイトルに鋼の錬金術師の記述があるものは一部省略しています。
アニメ
①鋼の錬金術師 2003/10/4~2004/10/2
②鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST 2009/4/5~2010/7/4
劇場版
【シャンバラを征く者】※アニメ①の続編
【嘆きの丘の聖なる星】
実写映画
【完結編 復讐者スカー / 最後の錬成】
舞台
【鋼の錬金術師】
ゲーム
【翔べない天使】
【赤きエリクシルの悪魔】
【神を継ぐ少女】
【ドリームカーニバル】
【迷走の輪舞曲(ロンド)】
【想い出の奏鳴曲(ソナタ)】
【デュアルシンパシー 二人の絆】
【暁の王子】
【黄昏の少女】
【背中を託せし者】
【約束の日へ】
スマホアプリ
小説
【砂礫の大地】
【囚われの錬金術師】
【白い花の舞う谷】
【遠い空の下で】
【それぞれの絆】
【新たなはじまり】
スクロールありがとうございます、めちゃくちゃ多いです。
これだけ展開していればいかに人気の作品であるかわかりますよね!
実写映画とスマホアプリは最近のことではあるので記憶に新しいですが
本編やアニメ②に関しては2010年に完結しており、現在が2023年なので今の中学生くらいの年代にはあまり知られていない作品なんですね…。
名作なのに…(´・ω・`)ショボン
最後に
兄弟が旅をする物語。
その中でいろんな街へ行き、いろんな人たちに支えられながら成長し、真実にたどり着くという感動できる物語です。
当時の学生は「等価交換」という言葉めちゃくちゃ好きだったんじゃないですかねw
物語序盤でエドワードが発する「降りて来いよド三流 格の違いってやつを見せてやる!!」
これも物語終盤で再びエドワードが発言するんですが、これは鳥肌が立ちました!
名言も数多くあり、命についても考えられる作品であるので手に取って読んでみてほしい作品です。
アニメも2つ時期が分かれてましたが実は1つ目の方はオリジナルストーリーで展開しており、その続きとして劇場版【シャンバラを征く者】があります。
個人的にアニメとしてのストーリーは本編に沿って作られた2つ目の方がもちろんいいんですが、【シャンバラを征く者】に関してはオリジナルながらよく考えられた設定でそれぞれの場所で登場人物たちが奮起するのは観てる側からしてもワクワクが止まりませんよ!
ゲームもたくさん出ていますがPS版の【翔べない天使】はめちゃくちゃ良いストーリーでこれ単体でアニメ化してほしいぐらいなんですよね…。
そんな感じで多岐にわたるメディアミックスもとても魅力がありますし、細かく紹介しきっていないものもあるのでぜひ作品に触れてみて興味があればそちらの方も深堀してみてほしいです!
ではでは今回はこれくらいで( ゚д゚)ノシ サラバジャー
価格:550円 |