作品情報
作品名 | 東京カンナビス特区 大麻王と呼ばれた男 |
作者 | 稲井 雄人 |
出版社 | 株式会社コアミックス |
掲載時期 | 2022年〜 |
掲載誌 | 月刊コミックゼノン |
単行本 | 1巻〜 |
あらすじ
花屋を営む千東森生(41)は、妻と高校生の娘との 3 人暮らし。花屋の経営は芳しくなく、妻はパートに出て、なんとか生計を立てていた。そんな折に届いた大学の同窓会の報せ。妻に後押しされ、同窓会へ参加した森生は、かつての親友・加賀山に声をかけられる。久々の再会に、昔を懐かしむ森生だったが、加賀山からとある仕事を提案され…。
コミックゼノン ホームページより引用
主な登場人物
千東 森生(ちとう もりお)
植物に対する情熱や知識が人一倍強い。その情熱を活かし、花屋を営んでいるが決して儲かっているわけではなく、むしろ赤字で経営をしている。
妻である千東 向日葵(ちとう ひまり)がパートをしつつ、店の手伝いをしてもらってやっと生活が出来ている状態。また、娘の千東 咲希(ちとう さき)にも困窮から、スマホすら持たしてあげられない事に引け目を感じている。
出典:東京カンナビス特区 大麻王と呼ばれた男 コミックス1巻より
加賀山(かがやま)
森生の同級生。大学の同窓会で再会する。
表向きには会社経営としているが、実際は大麻栽培で利益を得ている。森生の植物に対する知識や情熱を見込み、大麻栽培を持ちかける。
出典:東京カンナビス特区 大麻王と呼ばれた男 コミックス1巻より
鰐口(わにぐち)
駅前の交番勤務の警察。気になる事があればすぐ指摘する。地元でも面倒臭い人と噂される、一風変わった人物。
出典:東京カンナビス特区 大麻王と呼ばれた男 コミックス1巻より
この巻の概要
・植物への情熱や知識が豊富な森生は、苦しいながらも花屋を経営していた。
・大学の同窓会で再会した加賀山に大麻栽培を持ちかけられるも拒絶する。
・妻の向日葵の交通事故をきっかけに花屋が経営危機に陥る。
・花屋の存続と家族を養う為、森生は大麻栽培に手を染める事を決心する。
・森生は良い大麻を選別し交配させるなど、確実に道を踏み外していく。
感想
平凡な生活を送っていた男が、徐々に人の道を踏み外していくという、クライムサスペンスと言われるジャンルの本作。「家族の為に」と人の道を踏み外し、森生がどういった結末を辿るのか、この先の展開が非常に楽しみな1巻でした。
東京カンナビス特区 大麻王と呼ばれた男 コミックス1巻より
↑ガッツリ道を踏み外した瞬間の森生
森生に大麻栽培を持ちかけた加賀山は、生活に困っている森生の助けになりたい。などと言っているが、どうやらロクでもない事情がある様子なので、今後どんな面倒事を持ち込み、話を荒らしていくのかも気になるところです。
警察官の鰐口に関しては、まだ掘り下げが全然されておらず「今後、森生達の障壁になる」為だけの機械的なキャラクターに感じてしまいました。次巻以降は彼にもスポットライトが当たれば良いなぁ。とひっそりと思っています。
全体を通して、読みやすい絵と、引き込まれるストーリー展開なので、次巻以降もとても楽しみな作品です!気になる方は是非手に取ってください。
「家族の為に」と犯罪に手を染める本作ですが、「島の為に」と犯罪に手を染める作品「ノイズ」も、実写化もされている名作ですので、こちらの作品もおすすめです。