作品情報
作品名 | コワい話は≠くだけで。 |
作者 | 作画:景山 五月 原作:梨 |
掲載誌 | BRIDGE COMICS |
単行本 | 1巻〜 |
日常のすぐそばにある闇や恐怖、その収集の果てに行きつく先とは―――!?
KADOKAWAホームページより引用
新感覚オムニバスホラー
本作は、怪談をいくつも描写している、いわゆるオムニバスホラー漫画です。しかし、単に怪談を連続して展開していくだけではありません。
怪談に加えて、作中には、その怪談を漫画化している女性漫画家が存在しており、その漫画家にも「何か」怪しい影が・・・といった「怪談パート」と「漫画家パート」という2つの軸で恐怖を味わえます。
不安や不気味さに重きを置いたストーリー
上述の通り、展開される怪談は、他者から聞いた体験談を漫画化してるので、(今のところ)体験者が死んだり、世間が大騒ぎするような事件は起こりません。
「部屋の1室であった出来事」や、「たまたま遭遇した不気味な出来事」などが主に描写されています。
また、基本的に「あれはなんだったんだろうか」や「怖くて確認できませんでした」など何ひとつスッキリしないまま終わる事が多く、読者の想像力を悪い方向に働かせてきます。
この「いつか自分も体験するかも」と思わせられるような身近な恐怖がたまりません。
漫画家パートですら不気味・・・
不気味極まりない「怪談パート」の合間に挟まれる「漫画家パート」ですが、序盤は漫画家が怪談を怖がっているだけなのですが、終盤になると「怪談パート」に描写されていた言葉などが「漫画家パート」でもヒッソリと登場してきています。
あくまで「聞き手」の立場を取っている漫画家の現実が、怪談にゆっくり侵食されているような様子がまた気持ち悪い事この上ないです。
↑扉の先に何かがいるような演出も普通に気色悪い!
さいごに
直接的な怖さというより不気味!漫画でありながら、ホラー小説を読んでいるような感覚に陥る本作。好き嫌いは分かれると思いますが、ハマる人にはお気に入りの一冊になるポテンシャルを秘めています。
まだ1巻しか出ていないので、気になった方は是非手に取ってみてください!
それではまた!!