【ネタバレ回避】モンキーピーク【恐怖の猿】

作品情報

作品名	モンキーピーク
作者	志名坂高次（原作）粂田晃宏（作画）
掲載誌	漫画ゴラク
単行本	全12巻

社員の結束を高める為の、登山レクリエーション。
雄大な自然を感じる爽やかな山は、夜と共に惨劇の舞台と化す！
藤ヶ谷製薬３６名が体験した、未体験の悪意とは…!?
凍牌の志名坂高次が初の原作を手がけ、俊英・粂田晃宏が入魂の筆致で迫る。
戦慄と衝撃の山岳パニックホラー開幕!!

Amazonより引用

どんな作品？

薬害騒動を起こしたものの、裁判で勝訴し、なんとか危機を脱した藤ヶ谷製薬。しかし、一連の騒動で、会社のあり方に反発する社員や士気が下がった社員が続出してしまった。

藤ヶ谷製薬の社長はこの状況を打破し、社員同士の決断を強める為に社員総勢36名での登山レクリエーションを決行する。

おもしろおかしく登山を楽しんでいた社員達であったが、突如現れた猿に襲撃を受け、次々と社員が殺害されていき…といった作品です。

パニックホラーとして秀逸

登場人物もとい、犠牲者枠の方々が総勢36名もいるので、あれよあれよと猿に襲われて死亡していきます。特に、序盤の襲撃で１０名近くの社員が惨殺されるその様は圧巻そのもの。そのパニックっぷりは読んでいて手に汗握る物があります。

また、猿は野生動物らしからぬ知性も身に着けており、山道を示す看板を動かし危険な場所に誘導したり、山小屋にわざと食料を残し、毒を仕込むなど、人間の心理を突いた攻撃もバンバンしてきます。

さらに、噛みつき、ひっかきを手始めに、必要に応じて鉈や弓や槍なども平気で使用してくる為、社員達の死に様もバリエーションに富んでいて非常に良きです。

ヤバいのは猿だけではなく・・・

襲い掛かるのは、猿だけではありません。猿の襲撃で、遭難状態になってしまった為、食料問題や夜間の低体温症なども襲い掛かります。

また、極限状態の中で独裁者的に立ち振る舞う者、他人を殺してでも生き残ろうとする者など、疑心暗鬼に陥った社員同士でのつぶし合いまで発展する始末。

アニマルパニックものに加え、ドロドロのヒューマンサスペンスまで味わえて非常にお得ですね！！

続編もあります

「モンキーピーク」は山での惨劇を描いた作品ですが、「モンキーサークル」という、こちらも猿の襲撃によって起きた、森での惨劇を描いた外伝的な作品もあります。

さらに、猿の調査中に起きた洞窟内での惨劇を描いた「モンキーピーク the rock」という作品もあります。こちらは「モンキーピーク」及び「モンキーサークル」の正当な続編となっております。

各シリーズからキャラクターも「モンキーピーク the rock」では引継がれており、こちらも猿が起こす惨劇だけでなく、登場人物それぞれの思惑が絡まり、事態をみるみる悪化させていく様を存分に味わえます。

読む順番としては「モンキーピーク」→「モンキーサークル」→「モンキーピーク the rock」がおススメです。「モンキーピーク」と「モンキーサークル」は逆でも読めない事はないですが、「モンキーピーク the rock」だけは必ず最後にしてください。それぞれの作品のネタバレを壮大に喰らいます。

さいごに　

殺戮描写や、人間同士の疑心暗鬼を描いた作品となっていますので、完全に読む人を選ぶ作品となっています。しかし、単純に人間と猿との戦いだけでなく、各登場人物の思惑が絡んだ捻りの効いたストーリーは読み応えがありますよ！気になった方は是非手に取ってみてください。

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それではまた！！