作品情報
作品名 | リバイアサン |
作者 | 黒井 白 |
掲載誌 | 少年ジャンプ+ |
単行本 | 1巻 |
宇宙を彷徨う廃旅客船『リバイアサン号』――船に侵入した盗掘屋たちは、一冊の手帳を発見。そこには、乗客だった少年・イチノセが書いた、事故当時に起きた衝撃の事実が記されていて!? 生き残りを懸けたSFサバイバル群像劇、開幕!必見!
集英社より引用
独特な画風で繰り広げられるサバイバルSF漫画
「宇宙船が故障し、生き残れるのはコールドスリープに入れる1人だけ」と、窮地に追いやられた人間の絶望や混乱を描いた本作。ストーリーも、緊張感のある展開が続きますが、その緊張感を増幅させているのが本作の画風です。単行本の表紙からも感じられると思いますが、リアルなような、どこか現実感の無い、独特な画風で描かれており、何気ない会話や行動からも、不穏さを感じてしまう作品となっています。
サバイバル漫画ながら、ミステリーとしても〇
リバイアサン号でイチノセ達に降りかかる惨劇は過去の話であり、既に廃旅客戦となってしまったリバイアサン号に侵入した盗掘屋達を軸に物語が進行します。
盗掘屋は、イチノセの残した惨劇の記録を少しずつ読み解きながら、ここで何が起きたのかを探っていきます。
しかし、何故か船には侵入者を排除するような罠も仕掛けられており、単なる殺し合いでは無かったのか…と、1巻の時点では、謎が謎を呼びまくっている状態です。
完結までの間、「生き残たのは誰か」「今に至るまでに何があったのか」など、様々な考察が可能な作品となっています。
生々しい人間描写
本作は、盗掘屋が真相を探る探索パートと、リバイアサン号で起きた惨劇パートを描く2つのパートで構成されています。
惨劇パートでは事故発生から惨劇に至るまでに、崩壊していく人間関係が描かれています。自身だけ生き残ろうとする画策する生徒や、ただ怯える生徒など、極限状態下の人間の本性が垣間見れます。
さいごに
1巻は、宇宙船の故障から始まり、生き残りは1名である事を知る数名の生徒が様々な思惑で行動する、サスペンス要素の強めな展開でした。
次巻以降の惨劇パートでは、リバイアサン号での混乱がより一層強くなり、サバイバル要素が強く出でくると思います。そして、盗掘屋が船の最深部にたどりついた時、真相は明らかになるのか、非常に次巻が待ち遠しい作品です。
それではまた!!