嘘つきユリコの栄光

作品情報

作品名	嘘つきユリコの栄光
作者	田中　現兎
出版社	講談社
掲載時期	2021年〜
掲載誌	マガジンエッジKC
単行本	1巻〜

あらすじ

人気者になりたいけど自分には何もない…そんな普通な中学生の百合子は、入学初日に「セレブでイケメンなクラスメイトの婚約者」という嘘をついてしまう。自分でもすぐバレると思っていたのに、なぜかその男子は嘘に乗ってきて婚約者のフリをしてくれることに！　嘘に嘘を重ねていくうち、自分のためだったその行為は人助けにもなっていき…！？

講談社コミックプラスより引用

主な登場人物

小石川　百合子（こいしかわ　ゆりこ）

世間からの栄光が欲しい。主人公になりたい！という度を越えた承認欲求と虚言癖を持つ。小学校では、この性格が災いし孤立してしまう。

せめて中学生活は、まともに過ごしたいと願っていたが、絵にかいたようなスーパー御曹司　満月院秀吉を前にし、咄嗟に「自分は秀吉の婚約者である」と、どう考えてもありえない大嘘をついてしまう。しかし秀吉がその嘘に乗ってきて・・・

満月院　家康（まんげついん　いえやす）

大企業の御曹司であり、容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能。絵にかいたような主人公属性キャラ。ユリコの嘘をおもしろいという理由で真実であると吹聴した変人。事あるごとに嘘をバラすとユリコを脅し、慌てる様子を見て楽しむ。パッと見、悩みとは程遠いパーフェクト超人なのだが、親族との権力争いに巻き込まれ、人知れず苦しんでいる。

嘘をつくときにのみ瞳を輝かせるイカれた設定

ユリコは基本的に死んだ目をしているのですが、嘘をつく瞬間にのみ目を輝かせます。そのあまりに威風堂々とした嘘つきっぷりに、どんな荒唐無稽な嘘でも突き通せてしまいます。人格的には問題しかないですが、その豪快な嘘つきっぷりは読んでいて爽快です。

＜嘘つきbefore＞     ＜嘘つきafter＞

嘘から始まる青春

この作品は、虚言癖の女性をパーフェクト御曹司が弄ぶだけの嘘つきコメディではありません。嘘をきっかけに発展する少年少女の甘酸っぱいあれこれも楽しめてしまいます。

特に、周囲からの栄光を求め嘘をついていたユリコが、知らぬ間に別の栄光を欲していた。と気づく瞬間は、溢れ出るラブコメの波動で目が潰れそうです。

サスペンス要素も

秀吉の紹介の部分でも触れましたが、大企業の親族間で渦巻く陰謀や、足の引っ張り合いといったサスペンス要素もあります。そんな世知辛い世界のイザコザに、ユリコが嘘一本でどこまで暴れられるのか！？というのも読んでいて非常に楽しいところです。

最後に

現在コミックスは２巻まで発売中。まだまだ買い集めやすい巻数なので、気になった方は是非読んでみてください。

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